「孤独と海」解説
~寂しさと孤独は無関係 と気づきます~
この曲を作ったのはメキシコのシンガーソングライター
Natalia Lafourcade(ナタリア ラフォルカデ)です。
ディズニー「リメンバー・ミー」の主題歌も歌っています。
自然体で落ち着いていて、チャーミングで、とっても素敵なアーティストです♡♡
彼女が歌うとき、お話しするときのふるまいから、人間の深さを感じます。
ナタリアは自分の内側の声を聞くこと(自分と向き合うこと)をとても大切にしていて
「私はどうしたい?なぜ私はそれをしたいの?何のために?」と
いつもいつも自分自身に問い、自分の中から自分で答えを見つけ続け、
現状にしがみつくことなく、都度都度、行動を変えてきた人です。
歌の中では、彼女のこの生き方と、向き合っている時の「感覚の世界」が
何とも美しく表現されています。
そして、「向き合い方」まで教えてくれています。
「向き合う」と聞くと、「どうやって?」と思う方もいらっしゃると思いますので、
歌詞も合わせてお読みいただければ、その方法を受け取り易いと思います。
向き合うために大切な事は『静けさと深さ』です。
海の中に入ったときのような心地よい空間で
リラックスして座ります。
そして、
自分の内側にスーッと深く入っていきます。
そこからお話してみてください。
これだけです。
誰でもできるね。
胸の真ん中や、みぞおちに手を当てるのもいいです。
その日あったことでもいいし、今悩んでいること、嬉しかったこと、
何のために生まれて来たんだろう・・・などなど
『内側にもう一人の自分』が居ると思って話をしてみてください。
紙に書き出すのもいいです。 因みに、ナタリアは「書く派」です。
日記をつけている方は、これと同じか、近いことをしていると思います。
向き合う時のコツは、感情を挟まず、ただ眺めるスタンスです。
もし胸のあたりがモヤモヤしていたり、イラついていたら
それをお話しても良いですが、それだけで終わらずに、手放して、
それから
更に深いところで落ち着いてお話を再スタートしてみて下さいね。
すると スっと どこからともなく、あたたかくて視点の高い概念がやってきます。
小さな小さな ささやきのような 声なき声です。
(なんか そんな気がする っていう感覚になるときもあります)
サビ部分の
¿De dónde vienes tú? (デ ドンデ ビエネス トゥ)は
Where do you come from? の意味です。
「あなた どこから来てるん?」となります。本当こんな感じです。
歌の中で「あなた」と表現されているのが、『内側のもう一人の自分』です。
「私たち」と歌っているのに「孤独」となるのは、このためです。
他の誰かといるわけではないのです。
**答えがすぐに来なくても、時間がたってから ふとわかったり、
誰かの言葉からハッと気づいたり、
たまたま読んだ記事の一文から気づく時もあります。
こういう体験、きっと皆さん、今までも結構あったと思います。
この静かな『内側の自分』からの声は、
成功して自分が良い思いをする方法を教えてくれるというより、
自分の視点や感じ方を変えて、囚われから自由になるためのものが多いと感じます。
今までなら「苦しい」だけだった現実が、視点が変わると、まるで別物に見えてきます。
「これに気づいて欲しかったのかぁ。」と、余計な力みが取れていきます。
なので、質問するときは
「私は何に気づく時かな?」と聞くと、めちゃ喜んで ほれほれと 教えてくれます。
内側の自分は、視点が高く、物事をまっすぐ細部まで見ていて、
尊重、調和、愛に満ち満ちています。
なので、
誰をも悪者にしませんし、責めません。
一方を否定して、一方の味方をすることもしません。
比較したり、叱咤激励もしません。
かと言って、甘やかすこともしません。
「これだけが正しいんだ」と押し付けてきたり
焦らせたり、不安にさせたり、脅したり 一切しません。
情熱的でありながらも
海のように、宇宙のように優しくて朗らかでくつろぎに満ちています。頼もしいです。
やってくる答えには、本当、毎回感動します。
ずっと見てくれてたんだなって 実感します。
この安心感のような心地よさを この曲調からも感じました。
ナタリアも感じているんだなぁ。
(こんな風にいつも繋がってます)
なので、向き合うことが日常になってくると
本当は私たちは、一人で生きてなかったと気づくんです。
「こんな人が居てくれたら良いのに。。。」っていう人が
漏れなく全員の中におります。
そんな存在が、手を伸ばせばいつでも届くところに居てくれたと気づきます。
この歌のラスト部分で 「私 孤独ですぅ〜〜」って
軽やかに楽しそうに歌っているのは、決して強がっているわけではなく、
「こんなところに居たわ〜。もう一人が〜っ。」っていう感じです♪
寂しさと孤独(ひとりで居ること)は無関係です。
自分自身との対話を繰り返し、
この繋がりが太くなってくると寂しさは消えていきます。
私たちは自分自身の声を聞いていない時、寂しさを感じます。
寂しさとは、
周りの優しい人たちや、日々の忙しさが埋めてくれるものではなく、
自分でどーーとでもできるものだったんです。
更に深く向き合っていくと
私たちは『内側の静かな自分そのもの』を生きていくようになると思います。
そして、
この内側の自分を生きることこそが、自分の人生の目的だったと知るんです。
『内側 静けさと深さ』
ここに行かせないように、この世界はうまくできているなぁって思います。
自分の個人的な目標は
静かな空間でなくとも
どこに居ようと
誰と居ようと
何をやっていようと
いつも静けさと共に居ることです。
チャレンジします♪
この曲が、「それでいいんだよ」って応援してくれてるみたいに感じました。